お葬式豆知識

Manner

おくりびと~納棺師~とは

おくりびと~納棺師~とは、故人様とご遺族様との最期のお別れのお時間をより、大切で貴重なお時間にできる様、故人様のお召し物をお気に入りの普段着やお着物・白装束(仏衣)等に変えたり、病気など様々な要因でお顔(表情)が変わられた時、生前のお姿にできる限り近づけたりすることにより、故人様の尊厳を守ることが大切とする職業です。

弊社では 納棺師によるご案内を「湯灌」と呼称しております。

富士市・富士宮市では個人で運営されている納棺師さんもいらっしゃいます。
昔は看護婦さんからの転職者が多かったと聞いたことがあります。

弊社では「湯灌」としてお着せ替えや旅支度が一部の葬儀プランに含まれており、「NK東日本」様と業務提携をさせていただきましてお手伝い頂いております。
ご存知の方もいるかもしれませんが、2008年に制作された本木雅弘さん主演の映画「おくりびと」の納棺師役指導に携わった会社になります。
ちなみに NK東日本様では、「納棺士」とされています。

「湯灌」とは、精神的かつ宗教儀礼的な要素もございます。
「死出の旅への旅支度」という意味のある行為なのです。
現実的には、安心して、故人様のお近くに寄り添える様、衛生管理の側面も重要な役割を担っております。
故人様のお体に基本処置を施し、お化粧・整髪・清拭・着付け旅支度~ご納棺まで正しい知識と豊富な技術を持ち合わせた納棺師によるご案内は、多くのご遺族様より感謝のお言葉を頂いております。

ある納棺師のブログより

仏教徒としての葬送の儀に何故、旅支度が必要なのかと考えさせられる記事を見つけましたので紹介させていただきます。

あなたは亡くなりました。ふと気がつくと独りぼっちで、真っ暗な所にいます。
これより死出の旅へ出発します。極楽の入り口まで約800里。
3200キロの旅路を7日間で歩くのですから、一日に約460キロを歩かなければいけません。

最初の難所が死出の山と言う険しい山道です。
真っ暗な山道を独りで歩いて行きます。やっとの思いで峠を超えると
見えてくるのが三途の川。この世とあの世の境にある川です。

手前の岸には幼い子供たちが泣きながら石を積んでいます。賽の河原です。
ここにいるのは、親よりも先に死んだ子供達です。
親を非常に悲しませた罪です。そのため子供達には、河原の石を積んで塔を
作る起塔の行を修めなければなりません。ところが少し石が積み上がると、
鬼がやってきて金棒で壊されてしまいます。積み上げては崩されての繰り返しで永遠に石を積み続けなければならないのが賽の河原です。
かわいそうですが、子供達の心配をしている余裕はありません。

その向こうにいよいよ見えてきた大河が三途の川です。
川幅は400キロ以上という向こう岸の見えない大河です。
東京と神戸間くらいの幅があります。
三途の川には3通りの渡る道があるので「三瀬川」とも呼ばれます。

川岸に大きな樹があります。「衣領樹(えりょうじゅ)」です。
大樹の前には「脱衣婆(だつえば)」というお婆さんと、「懸衣翁(けんねおう)」というお爺さんがいます。この二人によって着ていた衣服をはぎとられ、木の枝にかけられます。人間界の罪の重さによって枝がしなります。
そして、川の渡り方を指示されます。

上流は「清水瀬」といって、膝下くらいの深さで、罪の少ない人が渡れます。
中流に橋が架かっていて、人間の時に罪を犯さなかった善人は橋を渡れます。
下流は「強深瀬」といわれる激流です。水面に顔を出すと鬼から矢を射られます。
水の中は大きな石が流れる濁流で、罪人の体は粉々になり、川の底には毒蛇がいて喰われます。死んでもすぐに生き返って400キロを泳ぎ続けます。
ところが、渡し船がいた場合は 渡し賃を払うと、乗せてもらえる時があります。
渡し賃は六文です。六文銭を持たせるのはこのためです。
素っ裸にされて三途の川を渡ってしまうと人間界には戻れません。
死出の旅路を続けます。次は閻魔大王の法廷です。そして裁判の判決によって
次の行く先が決まり、6つの世界への再生がされます。これが輪廻転生です。
地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上のどれに生まれ変わるかは閻魔大王の
採決次第です。目の前に閻魔大王の法廷が見えてきました・・・

何をしているのかが分かりづらく、非日常である葬送において、その行程や変化が誰でもがわかりやすい儀式行為を執り行ってくれる納棺師という職業を少しでも知って頂ければ幸いです。

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